夜の世界っていろんな女の子がいる。

本当に美人で性格も良くて、『夜の仕事しなくても、黙っててもお金持ちのお嫁さんになれそう』な子もいれば、お世辞にも美人とはいえず、女の子の中ではピカ一の性格の悪さなんだけど営業がものすごーく上手い子など。

私が働くお店にも、ものすごーくキレイで、営業も上手でこの仕事が天職なんだろうなって思える女の子がいる。歳は私よりだいぶ下なんだけど、本当に憧れちゃう感じ。

あんな風になれたらな〜。。。

この仕事を始める前、過剰に容姿にない私はお酒が飲める事、歌が歌える事だけを自分の売りにして入った。
でも、小さい頃からのトラウマでとにかく容姿に自信が無いため、暗〜い接客しかできず、日常生活では考えられないような恰好でいる自分が恥ずかしくてたまらなかった。
とにかく、子供の為にこの時間を頑張ろう、それしか考えてなかった。

けど、慣れって怖いね。
ある時を境に

「せっかくお酒好きなんだし、歌好きなんだし、期間限定で変身できるチャンスをもらったんだ」

と思ってから、やる気が変われば接客も変わった。
とにかく、『楽しくお酒を飲む』それに徹した。
そしたら、なぜか気に入ってくれる人も出てきて、
日常生活でも自分へのコンプレックスが少しだけ、消えた気がする。
仕事の時間だけは、自分が理想とするなりたい自分を演じ、なりたい自分に成りきることにした。
最近はそれが少しだけ成りきれているのかも。

辛い気持ちで、暗い気持ちで始めたこの仕事だけど、お母さんである前に女の人である自分がいるって事に気付かせてくれるチャンスを、きっと期間限定でもらったんだと、そう思ってる。
せっかくもらったチャンス、限りある時間を私は絶対、充実して終わらせられるように過ごしていきたい。